奨学生の声

自分にとって意義のある人生を送るために

<strong>佐久間 美帆</strong><br /> 留学先大学:Williams College (マサチューセッツ州)<br /> 2015年卒業<br /> 専攻:History<br /> 大学院:Harvard Business School<br /> 出身高校:東京学芸大学附属高校<br /> 職業:マッキンゼー&カンパニー 佐久間 美帆
留学先大学:Williams College (マサチューセッツ州)
2015年卒業
専攻:History
大学院:Harvard Business School
出身高校:東京学芸大学附属高校
職業:マッキンゼー&カンパニー

よく留学体験を表す言葉として、”get out from comfort zone”とか、”expand comfort zone”といった、comfortableとuncomfortableな状況を分けた表現がありますが、私にとって留学は、uncomfortableな状況にcomfortableになっていく経験でした。 普通だったら友達にはならないような人とルームメイトとして同じ部屋で暮らし、自分が知らないまま一生を終えてしまう可能性があったような様々なテーマに対して、自分よりずっと深く長く考えてきたり、実体験を持っている友人と議論をしたり、自分にとって当たり前だったり、歴史的事実だと認識していた事柄に対して、授業内外のディスカッションを通して、考え方や解釈の一つでしかなかったことに気が付かされ、 日本にいたらまず挑戦しなかったであろうボート部で、泣きながら練習に励み。こうした自分にとってのuncomfortableな状況がデフォルトである環境で、多くの失敗と少しの成長体験を積む中で、新しい世界や自分を知ることを楽しいと思える経験をすることで、その後の人生において、どんな状況も新たな学びの機会として捉えることができるようになったと思います。

卒業後の仕事

卒業後は外資系経営コンサルティング会社の日本支社に就職したのですが、アメリカのリベラルアーツの大学で歴史を専攻していた私にとって、日本のビジネスの世界や、そこで出会う人々との交流は、新たに留学をしているくらいの異文化体験でした。しかし、根本のところでは、この二つの世界は共通点が多いです。 コンサルタントのコミュニケーションの方法の一つであるプレゼンテーション資料は、アメリカの大学でどの授業をとっても書くことになるペーパーの構造を視覚化したものですし、仕事の進め方の面でも、課題を自分で定義し、仮説を立て、文献調査や人との議論を通して仮説の質を上げながら、新しい価値のある解を生み出そうとするという点においては、4年目に書いたthesisの進め方と同じです。 そのため、これから留学される皆さんには、大学や大学時代にされる経験の選択軸を、就職に有利かどうかといった短期的なものではなく、大学の4年間とその後の人生を充実させるためにはどうすればいいかというところにおかれるとよいのではないか、と思います。(大学で成績にこだわりすぎる人と、会社の名前や昇進を重視しすぎる人が得るもの、失うもの、という点においても、この二つの世界はとても似ているように思います。)2016年記

募集要項