もし留学していなかったら
もし留学していなかったら人生はどうなっていたか、時々考えることがあります。おそらく、一浪して国内の大学に入り、サッカーに明け暮れて、体育会の雰囲気を満喫し、先輩にお世話になって、当時人気だった大企業に入り、与えられた仕事を猛烈にこなし、社風に染まって、先輩に可愛がられて会社人間となり、家族との時間をとらず、徐々に成長がなくなる企業でリストラを担当し、体調を壊し、定年を迎え、資産も増えず、自慢話ばかりで頑固な親父となり、退職後の遊び相手は同年代のみ。
アメリカの大学に進学したことで、周囲とは全く違う人生を歩むことになりました。中西部の白人主体の田舎の大学に入り、サッカー部で活躍し、Fraternityでどっぷり文化に染まり、よく遊びよく学び、ビジネススクールで挫折しながら、80年代の日本の存在感の波にのって就職。アメリカ人と結婚し、シカゴで生活。2度のリストラを経験し、日本のバブルに乗っかってアメリカの不動産業界で走り回り、日米を100回以上往復、若きトランプと出会い、バブルがはじけたところで独立し、日本への小売業誘致の案件をこなし、リーマンショックで案件がなくなり、そうこうしているうちにお世話になったグルーバンクロフト基金のお手伝いをするようになり、日本人学生の輸出事業のお手伝い。高校生・大学生・社会人とつきあう日常の中で、新しいことは若者に教えてもらい、世代、業界、国境を越えたメンター・ブローカーとなり、円安の日本に遊びに行く。
人生やキャリアは事前に計画出来ることではないと言いますがその通りだと思います。でも留学がきっかけで必ず人生は変わります。色々な出会いに対して勇気をもって行動することによってチャンスが来ます。それはサッカーでも人生でも同じだと思います。留学はあくまでもそうしたチャンスを掴むための手段であって目的ではありません。そういうことを教えてくれた グルーバンクロフト基金に感謝しています。