世界中に友達ができる
山に囲まれた広い坂だらけのキャンパスを、夏は青空の下を自転車で漕ぎまわり、冬は大雪が降ると全身真っ白になりながら授業へと向かいます。皆毎晩遅くまで勉強しているのに授業で寝てる学生はいないし、先生の質問に正答がないこともしばしば。最初は新しい「勉強」の世界に必死で食らいつく毎日でした。2学期目に「地理学の視点から見た国際開発」の授業で固定観念を覆される衝撃を受け、専攻をInternational Studies (focus on Africa & Geography) に決定。仏語圏のカメルーンにも1年間留学し、ホームステイをしながら現地の大学で授業を受けました。
授業の外では、入学して最初の週に同じ寮の仲間でジャズバンドを結成しレストランなどで演奏した他、パートナーダンス、小学校やホームレスシェルターでのボランティア、留学生団体の広報チーフとしてデザインやイベントの宣伝を担当するなど、様々な課外活動に参加しました。
卒業後の進路
商社でアフリカに行くか、コンサルティングで頭を使うか、の2択に絞って就活をして、外資系コンサルティング会社の東京オフィスに就職しました。製薬業界のデータ分析・市場調査が仕事内容で専攻とは全く関係がないのですが、意外な場面で授業の内容が役にたったりするし、日本の大学や欧米の総合大学の出身者に引け目を感じることもありません。また、在学中も夏休みに続けていた音楽活動を月1回以上のペースでやっています。近く国外の大学院への進学を考えています。
リベラルアーツについて
ミドルベリー(と留学先のカメルーン)で得たものは、地頭と機会、そしてオープンな価値感です。授業や友達との会話で培った批判的・論理的な思考能力は、仕事でもプライベートでも日々実感しています。大学の規模は比較的小さくても、学業も課外活動も選択肢は十分すぎるほどあるし、一つ一つの体験も密。逆に小規模であったからこそ、人前でのパフォーマンスやプレゼン、ディスカッションのファシリテーターをしたりリーダーシップを取る機会に恵まれ、卒業後も発表や司会進行役などを多く頼まれるようになりました。幅広く授業を取ったおかげでどんな分野でも本気で興味を持てるし、比較的リベラルな環境でフェミニズム・LGBT・人種差別などの概念・問題を身近に「体験」したことで、多様な考え方に対してオープンになりました。
実は、出願した7校のうち第1志望から第5志望は不合格でした。日本の大学にも合格していましたが、アイビーリーグに行く友人が「ミドルベリー、すごいじゃん!」と言ってくれたので入学を決意しました。今はその選択をして心からよかったと思っています。
どこに行ってもやっていける、という自信と、世界中に頼れる友達や卒業生がいるネットワーク。少しでも心惹かれるなら、是非挑戦してみてください。