Middlebury College

マルチリンガル・スキーヤーの集い@エコなリベカレ

About

ミドルベリーは New England の田舎にありますが、全米の中でも革新的な取り組みを続けてきました。アメリカで初めて環境学部を作った大学であり、アメリカで初めて黒人が学士号を取得した大学でもあります。現在は、留学、インターン、ボランティア、起業支援などの校外学習の充実が有名です。言語教育や国際学、環境学が特に強く、夏はカヌーやクライミング、冬はスキー、スケートと豊かな自然を生かしたキャンパスライフが魅力です。伝統的なリベカレらしさと革新性が共存するミドルベリーで皆さんをお待ちしています。

目次:

1. About Curriculum (どんな学び︖)

リベラルアーツ教育!と言ったら皆さんが思い浮かべること、なんですか?ミドルベリーには、皆さんが思い浮かべたであろう「リベカレあるある」の最高峰、そして+αの独自性があります。

リベカレと聞いて多くの方がまず思い浮かべるのは、教授との密な関係ではないでしょうか。私はジェンダーについて勉強したくてアメリカ留学を決めたのですが、渡米してすぐ、日本のジェンダーを研究している教授と話す機会があり、以来、その方の研究のお手伝いをしています。他の教授とも、学校のカフェでお茶をしながら進路の相談をしたり、寿司パーティーをしたりと、教授が学生に愛情をもって接してくれていると感じます。また、多方面的な教育方法にも伝統的なリベカレらしさを感じます。Distribution Requirement というものがあり、履修登録をする際に、言語、芸術、理数といった 8 つの分野的なカテゴリーと、ヨーロッパ、北アジア、中東などの6つの地域・文化的なカテゴリーの両方から、バランスよくコースを選択していくことが求められます。このような制度をきっかけに自分の視野が広がることを楽しむ学生が多く、色々な分野に飛び込んでみることが称賛される環境です。

ミドルベリーの面白い制度は冬に関係しているものが多いです。1つ目は、Winter term です。1月の間、1つのコースを集中にとるという制度で、言語を毎日特訓したり、上級生は1ヶ月のインターンをしたりします。また、Feb制度と言って、毎年100人ほどが2月に入学します。Feb 生の入学までの半年の使い方は様々ですが、学校に新しい風を吹かせてくれますし、9月入学生も半年休学して Feb として卒業することもできるので、ミドルベリー独特の柔軟性と面白さを作ってくれています。ちなみに、Feb は卒業するとき、近くのスキー場に全員で行き、上からなんらかの形で滑って降りてこなければいけない、という伝統があります。このためにスキーを練習する Feb も多いとか…

おすすめの授業と教授

・Language 101 どの言語でもいいですが、ミドルベリーの言語教育は全米トップレベルなので是非取ってみてください!
・International Politics and Economics Major の授業

2. About Students (学生の雰囲気は?)

支えあう姿勢、落ち着きがある、好奇心旺盛、環境保護、社会正義、アウトドア、アート好き、あたりが在校生としてはまず、浮かびます。皆さん、学業熱心で、真面目ですが、(成績の最頻値は A)「クラスメートに負けたくない!」というような雰囲気は全くありません。私は、リーディングで挫折しそうになった時は、よく寮の共同ルームでクラスメートと集まって議論していました。言語習得に関心のある生徒が多いためか、異文化交流に積極的な方が多いです。日本語を入学時に1から始めて、卒業までにはネイティブレベルで話せる人もいます。学校自体の生徒の多様性ではまだまだ改善点がありますが、社会正義に対する意欲はとても強いです。

特に環境保護には力が入っていて、食堂からテイクアウトする際は再利用できる容器を使う、使い捨ての食器を使う際はコンポスト可能のものを使うなど、様々な取り組みが行われています。趣味の部分では、アウトドアが好きな人が多いです。Winter Term は近くのスキー場に学校からバスが出るので多くの学生がスキーに行きます。午前中に授業を受け、午後はスキー、夜に勉強、みたいな生活をしていると「ミドルベリー、エンジョイしてるね!」と言われます。また、ダンス、シアター等の芸術系も盛んで、イベントのチケットは毎回すぐに売り切れます。

Why Middlebury? (私がミドルベリーを選んだ理由)

ノルウェーの高校に行っていた際、ジェンダーについてもっと勉強したいと思い、アメリカ大学進学を目指すようになりました。自分が受けたいと思うジェンダー学のカリキュラムがあるところを受験し、合格を頂いたところの中で、立地や課外活動の雰囲気が一番合いそうなミドルベリーに決めました。

3. Being in the U.S. (留学生への支援は?)

インターナショナル・ショーでソーラン節を他の日本人留学生と、友達を交えてやりました。前列3人はウクライナの踊りとベトナムの踊りもやっていました。 インターナショナル・ショーでソーラン節を他の日本人留学生と、友達を交えてやりました。前列3人はウクライナの踊りとベトナムの踊りもやっていました。

大学からのサポートとしては、留学生専任部署があります。入学時は他の新入生に先駆けて、三日間インター向けのオリエンテーションがあり、インター同士のコミュニティを作れます。ホストファミリープログラムもあります。私も地域の家族とマッチングし、Thanksgiving Dinner を食べたり、ハロウィーンのコスプレを貸してもらったりしました。

学校全体に開かれたサービスですが、カウンセリングも充実していて、いつでも無料で受けられます。カウンセリングを受けるということに対して偏見を感じませんし、私自身、二学期目の学業のプレッシャーとホームシックが重なった時、カウンセリングを受けてメンタルの安定に繋げることができました。また、留学生向けのサークルもあり、毎年ショーを開催したり、学校側が留学生への配慮に欠ける行動をとった際に交渉窓口になったりしています。例えば今回の新型コロナウイルス感染拡大を受け、学校が閉まることが決まった時も、アメリカに住んでいる生徒よりも留学生が深刻な被害を受けるという意見をサークルがまとめ、学校での滞在期間の延⻑・航空券代金の援助の拡大などに繋がりました。

ちなみに…友達の出身国大集合

アメリカ、中国、ベトナム、パキスタン、インド、日本、韓国、モンゴル、エチオピア、モロッコ、南アフリカ、ナイジェリア、ミャンマー、ジョージア、モンテネグロ、ガーナ、スペイン、ロシア、メキシコ、ドミニカ共和国など

4. About Extracurricular (課外活動は?)

課外活動は、運動系、芸術系、社会正義系と、バラエティに富んでいます。例えば、私は性教育のワークショップをする部活、留学生向けのサークル等をしています。運動系を中心に、不定期参加できるものも数多くあります。課外活動の取り組みは本当に人それぞれですが、新しい団体も簡単に作れますし、似たような興味、関心を持っている人と繋がる場として学校生活で欠かせない時間になっていると思います。また、アスリートだけでなく、アカペラやディベートも強いので、他の州に行く機会があるようです。

大学は校外学習を重視しており、地域でのボランティアや、⻑期休暇のインターンシップをノウハウ面と金銭面から積極的に支援しています。無給のインターンをする場合は学校に奨学金を申請できます。このような取り組みは他大では聞いたことはありません。また、学期中、学校で働くこともできます。私は教授の手伝い、食堂の日本語ブースでの給仕、パブリックスピーキングのコーチ、フェミニズムセンターの事務として少しずつ働いていました。私は色々手を広げすぎましたが、課外活動に使う時間は最大週7時間程度でした。

時間の使い方 ~School Work vs School Life vs Sleep~

アウトドアや芸術が盛んだからか、勉強とリフレッシュのバランスが取れた生徒がとても多いです。学習センターがタイムマネジメントの相談に乗ってくれるので試験前も安心です。

5. About Student Life (どんな生活環境︖)

友達の誕生日に一晩山小屋でキャンプ。水道も電気もない過酷なところでしたが絆は深まりました。 友達の誕生日に一晩山小屋でキャンプ。水道も電気もない過酷なところでしたが絆は深まりました。

ミドルベリーは最寄りの空港からバスで1時間半程離れた村にあります。New York などの大都市に行くのは休暇でないと難しいですが、村にはスーパーもありますし、タピオカも売っています。生活に困ることはないと思います。治安も良く、夜でも出歩けます。学期中は学校と村(少し遠出したければ1時間離れたところにある街)で過ごし、Thanksgiving などの休暇中に遠出する人が多いと思います。私も、カナダのモントリオールに行きました。

村は人種的多様性には欠けるかもしれませんが、差別を感じた
ことは一度もありません。近くのスキー場と提携しており、冬
は週末にさくっとアウトドアをすることができます。

6. Good things about Middlebury (プチ自慢)

ご飯がおいしい…農園があるので、学校で毎日新鮮なサラダ、美味しいご飯が食べられます。食へのストレスは蓄積しやすいのでご飯がおいしいのはとても大事です。

キャンパスがきれい…施設が新しく、周りの自然が豊かです。

コロナ禍の中で教授が手厚かった…アメリカでの感染が拡大する中、3月急遽日本に帰国することになりました。

複数の教授が、「もし、すぐに家に帰れないならうちに来なよ」と言ってくれましたし、実際に教授のお宅に一晩お邪魔しました。東京で授業を受けている時も、時差の関係で本来の時間に授業が受けられなかった私のために個別に、毎週一時間ディスカッションしてくれた教授もおり、教授達の優しさを感じました。

7. One day in Middlebury (自分の一日)

大学の傾向: 朝型?夜型?

強いていうなら朝型?夜遅くの図書館は結構空いています。皆早起きかと言われるとそんなことはもちろんないのですが、朝7時半ぐらいに食堂に行くとちらほら人がいるので朝型の人は一定数いる気がします。朝ご飯のベーグル、オートミールが美味しいからでしょうか。

寒くなる前は外でご飯を食べることも。紅葉がきれい。 寒くなる前は外でご飯を食べることも。紅葉がきれい。

8:00 起床
8:20 食堂に行き、オートミールを食べる。秋はリンゴも入れよう。産地だからとてもおいしい!
8:45-10:00 授業 1 「公衆衛生と社会起業について」 地域の NGO の人からお話を聞く
10:15-11:30 アート棟に走って授業 2 「ダンス初級」 個人プロジェクトを見せ合ってアドバイス
11:45-12:30 ダンスの授業の友達とお昼ご飯 先生の名言、その子のセネガルでの留学経験について話す ハンバーガーは毎週出てくるので食べすぎに注意
12:30-16:30 図書館で翌日の授業のためのリーディング&エッセイ作り。イギリス帝国支配からの脱却について、ガンディーの本を読んで授業に備えたメモを取る
16:30-17:30 友達と体育館でボルダリング
17:30-19:00 友達と夕ご飯 授業の話、日本の話、友達の興味のある分野の話など
19:00-20:00 性教育の部活のミーティング 翌月の新入生向けイベントに向けた打合せ
20:00-24:00 図書館で勉強(リーディング&エッセイの続き)
0:00-0:30 友達と部屋でお茶 お悩み相談など
1:00 シャワー等を済ませて就寝

Q: 大学の勉強はどのくらいきついんですか?
A: どのコースであれ難しい課題は多いと思います。ただ、バランスの良い履修登録をするからこそ勉強方法や試験形式が多様なので、気持ちの切り替えはしやすいです。学生の学習意欲はとても高く、初級レベルのクラスであってもディスカッションが弾むので、きちんと事前学習をする必要があります。私の上級生の友達の言葉を借りれば、“Your education is yours.” 自分自身の学びのために、きついなりに色々と挑戦して楽しんでいる人が多いと思います。

Figures of Middlebury 数字で⾒るミドルベリー大学(参考)

  • 生徒と教授の人数比は 8:1 です。
  • 卒業までに 75%の人がインターンを 1 つは経験しています。上記のインターン支援や Winter Term 制度を利用している人が多いです。
  • 卒業から半年後の段階で、79%が就職しており、11%が大学院に進学しています。
  • メディカルスクールへの合格率が 93%、ロースクールへの合格率が 94%となっています。
  • 生徒数 20 人以下の授業が 66.1%です。初級クラスは 25 人程度のクラスもありますが、中級以上はさらに少人数です。教授とマンツーマンで研究やプロジェクトを行う、Independent Study という授業も人気です。
  • 毎年、過半数の3年生が 40 ヶ国以上に留学しに行きます。

著者: 鶴巻明梨(つるまきあかり)。渋谷教育学園渋谷高校→UWC Red Cross Nordic(Norway)・Middlebury College Class of 2023・UWC Davis Scholarship・Gender, Sexuality and Feminist Studies and Economics Double Major

Contact Info: atsurumaki(at)middlebury.edu

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