奨学生の声

Idealismを失敗を恐れずに追及する

本橋 将志
留学先大学:Macalester College(ミネソタ州)
2015年12月卒業
専攻:Economics
出身高校:海陽中等教育学校
職業:Corporate Finance Manager at Komaza(ケニア・林業スタートアップ) 本橋 将志
留学先大学:Macalester College(ミネソタ州)
2015年12月卒業
専攻:Economics
出身高校:海陽中等教育学校
職業:Corporate Finance Manager at Komaza(ケニア・林業スタートアップ)

「今後は世界を舞台にMacalesterで培ったIdealismを失敗を恐れずに追求していって下さい。皆さんはご自身が想像しているよりも遥かにその準備がこの4年間を通してできています。」

卒業して年月が経ちましたが、卒業式にて卒業生である起業家が送ってくれたスピーチを聴いて目頭が熱くなったことを鮮明に思い出します。私にとってMacalesterでの4年間は、正にIdealismと向き合うこと、そして失敗を恐れずに挑戦することの大切さを学んだ貴重な経験でした。

・Idealismと向き合うこと
Macalesterは元国連事務総長Kofi Annan氏の母校で、InternationalismやDiversity等の掲げている崇高な理念に共感したことが進学の決め手となりました。入学当初の期待通り、「そもそも理想はどうあるべきか?どう現状を変えられるのか?」等、白熱した議論する機会が豊富にあり、自分が何に対してどの様な理由で強い感情を抱くのかに向き合わされました。この様な複雑な問いと向き合う中で、異なる価値観や専門分野を持つ教授や友人との議論を通して、より多角的で深い思考ができるようになったと思います。

・失敗を恐れずに挑戦すること
入学して数ヶ月後、入部してみたブレークダンス部が廃部の危機を迎えてしまい、部をゼロから立て直すか廃部するかの選択を迫られました。当時はダンス経験が一切なかった為、自信を持てずに迷ったものの、自分以外にもブレークダンス部は必要とされるはずであると思い、部長を引き受けました。ほぼ部員ゼロの状態から数年かけて、数ある部活の中でも注目される15人程度のグループに成長させられた経験は、失敗を恐れずに挑戦する大切さを教えてくれました。

卒業後の進路

新興国における社会的課題をビジネスで解決したいと考え、新卒で総合商社に就職しました。3年経ったところで、より国際開発に近い分野に携わりたいと考えましたが、次のステップが明確ではなかったので、視野と選択肢を広げる為に英国大学院で国際開発学と経済学を勉強することにし、国連機関でインターンをしました。

その過程で、官民連携が国際開発の中で益々重要なテーマとなっており、民間セクターが提供できる価値が非常に大きいことが分かりました。そこで現場で直接課題を解決する社会起業やソーシャルビジネスに携わりたいと考え、零細農家とパートナーシップを組んで植林をするケニアのスタートアップ企業、Komazaに財務戦略担当として参画しました。自給自足の零細農家に新たな収入源を提供しつつ、気候変動という21世紀人類最大規模の課題に対してコスト効率良く且つ拡張性の高い解決策を提案・実行しています。スタートアップという不確実性の高い環境下、準備不足で不安になることが常ですが、引き続き貧困及び気候変動の分野において、Macalesterで学んだ通り、失敗を恐れずに理想を追求していきたいと考えています。

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