Ohio Wesleyan University

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About

オハイオウェズリアン大学はアメリカのオハイオ州デラウェアに位置する1842年創設のリベラルアーツカレッジです。略してOWUと呼ばれることが多く、オハイオにある5つのリベラルアーツカレッジからなる連合体Five Colleges of Ohioの一校。州都コロンバスから車で30分とリベラルアーツカッレジでは珍しく都会に近い場所に面している。成績でBレベルの生徒にとってA+の学校としても知られており、学業のみならず、インターンシップ、就職や大学院進学のサポートが特に手厚く、卒業生たちは毎年のように有名企業や大学院へ進学している。著名な卒業生にはMLBにおける人種差別に立ち向かったブランチ・リッキーなどがいる。

目次:

1. About Curriculum (どんな学び︖)

オハイオウェズリアン大学で受ける授業は基本的にmajor requirementsとgeneral requirementsの二つに分けられる。General requirementは全員共通で専攻に関わらずSocial Sciences、Natural Sciences/Mathematics、Humanitiesそれぞれ3クラスずつ、Arts 1クラスを取る。Major Requirementsは専攻によって受ける授業と数が違う。Major Requirement がそこまで厳しくなく、副専攻、ダブルメジャーやトリプルメジャーをしている人も多い。人気の専攻は1位がBusiness Administration、2位がPsychology、3位がPre-Medicine、4位がZoology。

2. About Students (学生の雰囲気は?)

Slocum HallのStudy Lounge:<br /> 人があまり集まらないため勉強するのにはもってこいの場所<br /> Slocum HallのStudy Lounge:
人があまり集まらないため勉強するのにはもってこいの場所

メリハリがある生徒が多く、基本的に平日は皆夜まで宿題や勉強をし、週末には各々やりたいことをする。Student Athletesも多く、半数近くがvarsity athletesである。自分も陸上部に在籍していたことがあるが、スポーツをやりながら学業にも力を入れている生徒は多い。男女比は女性が男性よりも少し多く、出身は60%以上がオハイオ。近年留学生の割合が減少傾向にあり、最近では5%ほどしかいない。そのためクラスメイトや友達はほとんどアメリカ人である。日本人は非常に少なく、学年に1人いるかいないかといった割合である。実際に自分の学年では日本人は筆者のみであり、過去にもほとんど日本人は在籍していない。周りに日本人がほとんどいない環境に行きたい人にはおすすめかもしれない。

近年は多様性や人種問題などの社会問題に対して問題意識を持っている人が増えてきており、さまざまな学生団体がイベントや集会を通してこれらの課題に取り組もうとする姿勢が見られる。

3. Being in the U.S. (留学生への支援は?)

前述の通り留学生の割合は5%程度で、現在は合計31カ国から留学生が来ている。一般の学生向けのオリエンテーションの1週間ほど前からNew Student International Orientation (NSIO)が設けられており、同学年の留学生はもちろんのこと、上級生の留学生と交流する機会がある。留学生へのサポートという点では、International & Off-Campus Programs (IOCP) Officeで手厚いサポートを得ることができる。一年生の秋学期に設けられているUCビザやI-20などの基本的なことはもちろん、Social Security Numberや運転免許証を取るときの手伝いもしてくれる。筆者がSocial Security Numberを取った時も、オフィスの人がSocial Security Officeへの事前予約や交通手段の手配をしてくれた。タックスリターンもInternational Officeが提携している留学生向けのサービスのおかげでスムーズに行うことができた。現地で働くときに必要なCPTやOPTの援助も手厚い。

アメリカを感じた瞬間

アメリカの大学はジムが充実している。OWUもNCAA DIIIだが恵まれた施設がある。広いウェイトルームに室内陸上競技場、競泳用プール、サッカーコート、テニスコート、野球場、ソフトボール場、その他。おそらくそれぞれの部に1つは専用の施設があり、大学専属のトレーナーもいる。初めて来た時はこの施設の充実さに非常に感動したのを覚えている。アメリカの大学スポーツのことを知らなかったときは驚いたが、これが普通らしい。

身体能力が高いアメリカ人たちにも驚いた。1年生の秋、陸上部のウェイトトレーニング中に周りを見ると上級生のチームメートたちや信じられない重量を軽そうに挙げている。筆者もそれに影響を受けてトレーニングを頑張ったら、チームで一番重量を挙げるまでに成長した。アメリカ恐るべし。

4. About Extracurricular (課外活動は?)

筆者は数学と物理のstudent boardに在籍しており、物理ではSociety of Physics Students (SPS)の大学のchapterのpresidentを務めている。他にも3年の途中までvarsityの陸上部に所属していた。大学にはvarsityの他にもさまざまなスポーツクラブがありintramuralであったり日本で言うサークルのようなものもある。Varsityは基本的にリクルートされて入るのだが、オハイオウェズリアンはDivision IIIということもあり、敷居はかなり低い。サッカーが強いので有名であり、男女とも毎年のようにNCAA Tournamentに出場し優勝したこともある。筆者が所属していた陸上部は毎日のように2時間から3時間のトレーニングがあり、シーズンになると毎週試合があった。

日本人はほとんどいないが日本語の教授とその授業をとっている生徒たちが定期的に開催するイベントに顔を出すこともある。日本料理を一緒に作るイベントや、コロンバスでの花見イベントなどゆるくて楽しいイベントが多い。留学生団体のHorizonは年に何回も各国の料理を体験できる料理イベントを開催している。一番大きなイベントとしては留学生たちがダンスパフォーマンスなどをするcultural festivalが毎年開かれ、非常に盛り上がる。

夏になると大学院志望の多くのSTEM系の学生はSummer Science Research Experience (SSRP)という学内の研究プログラムに参加したり、他の大学や研究機関で開催されているResearch Experience for Undergraduates (REU)という研究インターンシップに参加したりする。他にも夏の期間を利用したさまざまなインターンシップが校内外にあり、Career Connectionに行くとインターンシップを探す手助けや、その申し込みのためのエッセイの添削、面接の練習などを手厚いサポート受けることができる。助成金に申し込むこともでき、受かれば生活費や交通費などの援助ももらえる。大学自体、学生が将来のキャリアに直接つながる長期インターンを推奨しており、リソースはいくらでももらえる。筆者もこのCareer Connectionを利用してSSRPとREUどちらにも参加した。

5. About Student Life (どんな生活環境︖)

個人的な相談に乗ってくれる教授

部活を辞めようか迷い、精神的に追い込まれていた頃、教授に相談に行くと、真剣に悩みを聞いてアドバイスをくれた。どんなに相談しにくい悩みも聞いてくれ、客観的にアドバイスをくれる教授の存在はとても大きい。これはリベラルアーツカレッジの強みだと思う。

デラウェアは州都のコロンバスから車で30分ほどの場所に位置している。治安は比較的良く、夜に多少一人で歩いても問題ない。ダウンタウンにはたくさんのレストランがあり、Typhoonというアジアンレストランには美味しい日本食もある。コロンバスまで行くとたくさんアジアンレストランがあり、普通のアジアンマーケットに加えTensukeというジャパニーズマーケットもあるので日本食は簡単に手に入る。デラウェアで日本人を見たことはないが、コロンバスやダブリンにはHondaで働く日本人が数多く住んでおり、小規模な日本人コミュニティーが形成されている。コロンバスエリアから離れた場所ではクリーブランドやシンシナティも近い。シカゴも車を飛ばせば5時間ほどで着く。

最近新しい寮がいくつか建設され、住環境は充実している。ジムやキッチン、ミーティングルーム、自習室などが完備されており、なくて困るものはほとんどない。食堂も寮のすぐそばにある。ただ寮でないオフキャンパスのアパートメントに住むことは原則禁止されており、23歳以下は丸4年間寮に住み食堂のプラン取らなければいけない。捉え方次第では、寮にこもって勉強に集中できる環境であるといえるかもしれないが、自立心を高めるという意味では向いてないかもしれない。特に寮に住むのではなく一人暮らしをしたいという人にとってはストレスが溜まる環境といえるかもしれない。

 

6. Good things about OWU (プチ自慢)

Beeghly Library: 大学のメイン図書館で24時間使えるエリアもある。平日はたくさんの学生たちが夜遅くまで勉強している。<br /> Beeghly Library: 大学のメイン図書館で24時間使えるエリアもある。平日はたくさんの学生たちが夜遅くまで勉強している。

前述の通り夏にSummer Science Research Experience (SSRP)という研究インターンシップが大学である。大学院を目指す多くの理系学生は夏の間他大学で開かれているResearch Experience for Undergraduates (REU)というものに申し込み、競争率の高い選考を勝ち抜かなければいけない。それに比べてSSRPはほぼOWUの学生向けのプログラムなため、競争率も低く、なおかつ研究の経験が得られる。筆者も最初の夏にこのプログラムに参加して、非常に充実した夏を過ごした。

OWUは入学するための競争率があまり高くない上、教授たちの非常にわかりやすい授業と手厚いサポート体制が整っている。英語も学業も自信はない、だけどアメリカの大学に行って成長したい、というやる気のある人に向いているかもしれない。

 

7. One day in OWU (自分の一日)

Morrill Family Strength & Conditioning Room:<br /> 勉強ばかりしていては逆に疲れるのでよく汗を流しにトレーニングに行く。部活に入っていた時はチームメイトたちと声を掛け合って切磋琢磨した。<br /> Morrill Family Strength & Conditioning Room:
勉強ばかりしていては逆に疲れるのでよく汗を流しにトレーニングに行く。部活に入っていた時はチームメイトたちと声を掛け合って切磋琢磨した。

6:00 起床・ワークアウト・朝食(この時間帯は食堂にほとんど人がいない)
7:30 自習・課題
9:00 電磁気学 (Independent Studyで教授と一対一のミーティング)
10:00 次のクラスの準備
11:00 位相的データ解析 (Independent Studyっぽい授業で教授と数人の生徒でミーティング)
12:00 昼食
13:10 数値解析の授業
14:10 天文物理の授業
16:00 部屋に戻って休憩
17:00 勉強
19:00 友達と夕食と次の日の昼食を作る
20:00 勉強
22:00 シャワー・就寝

Figures of Ohio Wesleyan 数字で⾒るオハイオウェズリアン大学(参考)

  • 生徒数:1300+
  • 生徒:教授比:11:1
  • 男女比:
  • 一授業あたりの平均生徒数:12
  • Merit-based and/or need-based financial aid受給者:99%

著者:岩崎海斗(いわさきかいと)。Ohio Wesleyan University Class of 2023・数学、宇宙物理学専攻・仙台第二高校卒業 ・大学からの奨学金を獲得

Contact Info: kkiwasaki(at)owu.edu

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