リベラルアーツ・カレッジについて

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卒業生からのリベラルアーツ・カレッジのすすめ

当奨学金の卒業生ほぼ全員がリベラルアーツ・カレッジに進学・卒業してよかったといいます。 卒業生のリベラルアーツ・カレッジを薦める声を掲載します。 リストからタイトルをクリックしてレポートをご覧ください。

「リベラルアーツカレッジに学んで」 三浦 恭子

留学先大学:Wesleyan University, (コネチカット州) 2001年卒業
専攻:Chemistry
大学院:The Wharton School, University of Pennsylvania
出身高校:宮城県第一女子高等学校
職業:NGO 勤務
(The Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria)


留学体験
18年間仙台で育ち、海外には殆ど縁の無かった私がアメリカ留学を決意したのは、当時「国境を問わず人を助ける仕事がしたい」という漠然とした夢を持っていたことが理由でした。
国内の大学について調べていくうちに、日本にこのまま残っていては、思い描いているような「国境を恐れない10年後の自分」に到達することは難しいのではと感じ始めたのです。

学部留学をして最も良かったのは、ありとあらゆる人々に対する固定観念が取り払われたことでした。
私の通ったWesleyanはリベラルなこと(異なる考えや信条に対して寛容なこと)で知られており、移民、同性愛者など少数派の学生が自然体で過ごし、堂々と自分の考えを述べられる環境でした。
彼らやその家族たちと親しくなることで、メディアや大人の発言によって無意識に私の中に出来上がっていた、一定のグループの人々や宗教、国に対するイメージが全て良い意味で崩れ去り、まっさらの状態で人と向き合うことを覚えました。

逆に私が最も悩まされたのは専攻の選択です。
何しろ私の当時の目標は「人を助ける」こと。どの職業を選んでも、何らかの形で人は助けられますし、努力次第で国境を越えた活動にも関われます。
散々悩んだ結果、ミクロの世界への興味と、教授のもとで研究に携われることの魅力から化学を選びましたが、実は卒業に至るまでずっと、それが正しい選択だったのか分からずもやもやしたものを感じていました。
今になって分かることですが、私が学部在学中に自分の知的興味をはっきりと特定できなかったのは、高校生までの間の社会経験が大変少なかったからです。皆さんには是非、社会人に混ざって何らかの活動をする機会を貪欲に求めてほしいと思います。どこで大学教育を受けるにしても、今のうちに自分の目と手と足で社会に触れておくことで、より有意義な学生生活を送ることができると思います。


卒業後の仕事
同じく化学を専攻した仲間の殆どが研究者や教授を目指して博士課程に応募する中、国際的な活動に携わりたいという思いからその選択肢を消去した私は、どういった形で「国境を越えた人助け」に関われるかが見つかるまでの間、日本に戻って製薬企業で働くことにしました。
数ある産業の中で製薬を選んだ理由としては、大学で学んだ知識を生かしたかったこと、保健医療システムについてもっと学びたかったことが挙げられます。アメリカではなく日本に戻ることにした主な理由は、自分が18年も暮らしたはずの日本について、実は何も知らないと大学在学中に痛感したからでした。職種としては、製薬企業のエントリー職の中では最も将来の幅が広がる「営業」を選びました。

1年半後、より幅広く経験を積むために小規模なバイオテクノロジー企業に転職、プロダクトスペシャリスト(特定の製品について営業活動を監督する仕事)として同じく約1年半の間勤務しました。

その後、JICA(国際協力機構)を通して国際協力事業にようやく関わることになり、2004~2006年にかけて、セネガルで栄養不良児とそのお母さんたちのための健康改善・知識普及プログラムの立ち上げと運営を行いました。
具体的には、現地の女性3人をカウンセラーとして訓練し、危険な状態にある子どもたちのお母さんに離乳食指導とフォローアップを行いました。結果として、プロジェクトに取り入れたうち半数の子どもたちが正常な成育状態を見せるまでになりました。
このプロジェクトの運営中、私はビジネス界のノウハウを公共事業や非営利事業に生かす必要性と、それを実現するのに不十分な自分の知識レベルを痛感し、その穴を埋めるためにビジネススクールへの進学を決意しました。

2007年6月現在、私はビジネススクールでの1年目を修了し、夏の間アメリカに残ってヘルスケア専門の戦略コンサルティングファーム(企業や団体に対して経営上の難問を解くアドバイスを行います)で勤務しています。
ビジネススクール卒業後も、数年間はコンサルティング分野で問題解決技術を徹底的に身につけ、ゆくゆくは国際協力の世界にそれを移植したいと考えています。


リベラルアーツについて
一点目として、リベラルアーツ校で幅広い科目の基礎に触れておくことで、長期的に人生の選択肢に幅が出るのではないかと感じています。大学卒業後に選んだ仕事が一生続けたいものではなかった、という体験は多くの人たちがするものですが、学部で幅広い能力の基本を作っておくことで、のちのち方向転換することが容易になると思います。
二点目に、リベラルアーツ校では世の中の全てを根本から「それはなぜ?」「それは本当?」と疑うことを教え込まれます。この性質は、建設的に使えば社会人になってからも大変重宝するものだと思います。

(2007年記、University of Pennsylvania 卒業後、NGO:
The Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria 勤務)

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